更新日:2022.10.21.
家づくりの豆知識
こんにちは、WAKATTEでライターをしている村田です!
「リノベーションで間取りはどこまで変更できるの?」「実際の施工事例を見て、お部屋の具体的なイメージを膨らませたい」
そんな方は少なくないのではないでしょうか。
今回、WAKATTEがリノベーションを手がけた築40年の戸建住宅を、WAKATTEの設計士・彦坂さんのご案内のもと見学してまいりました。
見学したのは、都内某所にある一軒家。こちらの記事でもご紹介した、設計士・彦坂さんのご両親が住むおうちです。
グリーンの壁と赤いポストが目を引く、外国の絵本の家のようなかわいらしい一軒家は、なんと築40年。元のおうちの一部の骨組のみ残し、間取り変更だけでなく断熱や耐震補強をしたり、屋根や外壁や窓を全て新しくしたりと、全面的にリノベーションしたそうです。
鍵をかざすだけで開けられるタッチキー式の玄関ドアを開けると、右手には階段、左にはガラスが挟まれたウッディなドア。
階段の上は二階の天井まで吹き抜けになっています。ガラスドアや窓からの光も差し込んで明るいので、広く感じました。
玄関からリビングにつながる扉を開けると、石目柄のタイルが貼られた壁が目に留まりました。ブラケットライトで浮かぶタイルの陰影が、シックなバーのよう。エコカラットという調湿機能のあるタイルで、なんと彦坂さんがご自身で貼られたんだとか。カッターで簡単に切って貼れるので、DIYにお勧めだそうです。
リビングは、ダイニング・キッチンと一体化した空間。リノベーション前はキッチンとリビングが区切られていたそうですが、お部屋をつなげて窓も増やしたことで、開放感のある空間になっていました。
パイン無垢材の床は、素足で歩くと気持ちよさそうです。
リビングには、おうちの寸法に合わせて家具屋さんが造作したテレビ台。上の棚にはインターネットのモデムやルーター、下にはDVDデッキなどの機器が収納できます。
テレビ台の右手の収納にも工夫が満載。
収納の扉が床から浮かせて設置されており、下をお掃除ロボットが自由に出入りできるようになっています。また中央のプリンター置き場となっている棚には、スライドレールを設置。プリンター使用時に前に引き出せるようになっており、置き場所の計画だけでなく使いやすさまで考えられています。
リビングの奥はキッチンです。なんともともとは和室の押入だった場所だそう。リノベーションによって、水回りの位置も大きく変えられるんですね。
ネイビーの落ち着いた色味の2列型キッチンに、グレーのフロアタイルと、色味が統一され清潔感のある空間です。
キッチンのアクセントになっているのが、ちょっとレトロなタイル。コンロ側が馬目地、シンク側が芋目地と、貼り方を替える遊び心に驚きました。
キッチンは、パナソニックのLクラスキッチンというハイグレードな種類が使われています。カウンターの下には、食洗機・炊飯器を置くためのスペース・ゴミ箱スペースもあります。
Lクラスキッチンの引き出しは、引き残しがほとんどなく取り出すことができる仕様。奥までたくさんものを収納できて、使いやすそうです。見た目は同じでも、商品グレードによって、実は引出しの中の奥行が違うんですね。
キッチンの横は、リビングともつながったダイニングです。
窓辺の作業スペースには、無印良品ともタイアップしたパナソニックのキュビオスという収納を使用。なんと、無印良品の収納ボックスがぴったりフィットするサイズになっているそう。必要に応じ、気軽に収納を買い足せるのは助かりますね。
窓の横の、てっきりただの壁だと思っていた部分は、磁石が貼り付けられるマグネットボードでした。
最近は、磁石のつかない冷蔵庫も増えているそう。おうちの一角にこういうボードがあると、プリントやメモなど貼っておけるので便利です。ナチュラルな木目調なので、家のインテリアにもなじみますね。
リビングのすぐ外には、バラを育てるのが好きなご主人のため、広々したウッドデッキが広がっています。ガーデニング作業用に、コンセントや水道も設けられています。
素足で歩いても気持ちよさそうなウッドデッキには、ウリンの天然木を使用しているとのこと。最近ではメンテナンスフリーの人工木も流行していますが、敷地が異形で人工木では製作できなかったことと、足触りの良さなどから、天然木が採用されたそう。
おうちの中だけでなく、お庭も好きなようにつくれるのは、戸建てならではのよさですね。
ウッドデッキから見える外壁には、縦張りのサイディングが施されています。モスグリーンとアイボリーの組み合わせは、いずれやってくるバラの鉢植えにもマッチしそうな色合いです。
続いて、おうちの2階を見学。2階はご夫婦それぞれの寝室です。
ご主人のお部屋はシンプルなチェックの壁紙、奥さまのお部屋はウイリアムモリスのボタニカルな壁紙と、お部屋で印象を変えているのが素敵でした。
洋裁をお仕事にされている奥さま。寝室のお隣は、お仕事部屋となる予定だそう。キャスター付きのイスを使われるため、傷に強いフロアタイルが敷かれています。
寝室と仕事部屋どちらからもアクセスできる収納スペースは、洋裁用の大きな布を取り出しやすいよう、扉がないオープンなつくりになっています。
収納をどう使うかが計画段階では決められなかったため、引っ越してからじっくり決めてもらえるように、あえてつくり込みすぎずフリースペースを確保してあるそうです。
こちらのお宅で特に印象的だったのが、水回りのインテリアでした。
一階のトイレはアメリカンなイメージ。クッションフロアの床はヘリンボーン風の柄でおしゃれ!
洗面所とお風呂場には、奥さまがお好きだというピンク色がクッションフロアや浴槽に取り込まれていました。
グレーとの組み合わせによって、かわいいながらも落ち着いた雰囲気になっています。
トイレやお風呂を使うのが楽しみになりそうです。
トイレの扉にはチェッカーガラス、洗面所の扉にはレインガラスと、それぞれ違ったデザインのガラス窓がはめ込まれていたのも印象的でした。
光を取り込みながら、インテリアのアクセントにもなりそうです。
築40年ということを忘れてしまうくらい、外も中もきれいなおうち。ご夫婦それぞれの趣味や好みをうまく取り入れながら、楽しくスッキリ暮らせそうなインテリアや収納のアイデアが満載でした。
開放感を感じる広々した空間でしたが、もともとの柱をほとんど全て残しているそう。
リノベーションでここまで変えられるものなんだと、あらためて驚きました!